私たちは周囲の人の言動、価値観に大きく影響を受けて生きています。
周りの人が良いと言えばよく見え、悪いといえば悪く見える。
以前、コロナウイルスのさまざまな情報が飛び交っていました。
「近々トイレットペーパーが不足する」
「コロナウイルスは2度かかると死に至る」
など、いろんなことを信じる人がいます。
しかし、その情報源が
「知り合いがそう言っていた」「SNSでみんなが言っている」
など。発信者が責任を持たなくてよい拡散であることがとても多い。
警戒することは大切ですが、鵜呑みにするのではなく精査するのはとても大切です。
仏教では
「賢明な者、綺麗な言葉を使う人、善き行動をする人、清き心を持つ人と共にしなさい」
と説いています。
正しい見方、正しい発言、正しい行動のできる人。
そのような人々と時間、知識を共有していると、自ずと正しい道が見えてくる。
はじめは小さな影響でもそれを受け続けていれば滴る雫が岩を削るが如く、大きな恩恵を授かることができる。
仏教をひらいたお釈迦様はあるときアーナンダという弟子からこんな質問をされます。
「良き仲間を持つことは、半分悟ったことと同じ価値があるのではないでしょうか」
それに対してお釈迦様は
「アーナンダよ、それは違う。
良き仲間と共にいることは悟ったことと同じくらい尊いことである」
と説かれました。
良い仲間とは
「智慧のある人、思いやりのある施しの心がある人、世の中の真理を求め悟りを目指すもの。そのような人たちと一緒にいることで自身も身 口 意(行い 言葉 心)が整ってくる」
人間は周りの影響を大いに受けます。
自分にとって善き友を持つ、また自分も善き人間になれるように努力する。
これも幸せに生きるための仏道修行です。