「宗教はなんのためにあるのか?そもそも宗教は必要なのか?」
このような質問をよくいただきます。
みなさんはどう思われますか?

まず「宗教は必要であるのか?」
このような疑問を持たれる方がいます。
必要であるかないかは私はわかりませんが、歴史を見ると宗教を持たなかった国や民族はあまりありません。現在でも、どの国にも宗教が存在します。
秩序を守るためだったり、そこに心の安穏を求めたり形は様々ですが、人間が集団になると宗教を作りその考えに基づき儀式、儀礼が作られる。
そのような事実から考えると人間は宗教を求める生き物なのかもしれません。

そしてもう一つ。
「宗教は何のために存在するのか?」
この問いにもいろんな回答があると思いますが、決して喧嘩するためにあるわけではありませんし、ましてや殺し合うためにあるわけではありません。
何のために宗教があるのか。
かなり抽象的な表現になりますが、それは
「幸せになるため」
これはすべての宗教において同じではないでしょうか。

仏教では「抜苦与楽」という言葉があります。
苦を抜き楽を与える。
仏教の目的とするところであります。
その最大の状態が「悟り」であります。
悟りとはどのような状態を言うのかは、またお伝えしますが、苦を抜き楽を与えるとはまさに生き物の本質を捉えた表現です。
生き物の行動や選択、あらゆる活動はつまるところこれであります。
「苦から離れ、楽を得たい」
この本質からはずれることはありません。
どのような行為も突き詰めるとこの本質に立ち返ります。
リストカットをしている人、自殺を望んでおられる人、一見自分を苦しめているように見える行為でも、「苦から離れ、楽を得たい」という心の道理からは外れません。

それ以上の生きるという苦しみから逃れたいが故であります。
そのほかにも
「お金を稼ぐこと。良い車に乗ること。結婚すること。家を持つこと」
私たちが望むことすべては
「苦から離れ楽を得たい」
これが根底にあります。
あらゆる人間関係、あらゆるサービスはこの本質を無視していません。
すべてのものごとを進める上でとても大切な心の真理であります。
ノウハウやハウツーも確かに素晴らしいですが、仏教の説く世の中の法則を知ることはみなさんの生活にも必ず役立つと心から感じます。
ぜひ、仏教の教えにも触れてみてください。
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