自由(じゆう)という仏教用語があります。
今、自由という言葉は
「好きなように振る舞う、好き勝手する」
というような意味でも使われることがあります。
しかし、
元々の意味である自由とは少し意味が違います。
「自(みずか)」らに「由(よ)」る
人の行動に心を乱されることなく自分の心にもとづいて平安を保つこと
人間は周りの人の行動や発言によく心を乱されます。

親や上司に怒られたり、恋人の行動1つ1つに心を乱されたり、周りに振り回されて生きています。
「自分は幸せでいたい」と思っても周りの出来事に心が自動的に反応してしまい、苦しくなったり辛くなったりします。
成功したいと思っている人は、同年代の成功している人を見て焦り
結婚したい人は、結婚している人をみて羨ましく思ったり
自分ではなく、他人をみて心が乱されたりします。
周りの状況を認識して、勝手に心が動かされる状態は決して自由ではありません。
自動的に反応する心を鎮めること、これが仏教修行する大きな目標の一つであり、安定した幸せを得るための仏教の知恵です。
そうすることで、周りに振り回されない安定した幸せな心を手に入れることができます。
では
どのようにしたらこの全自動式の心を止めることができるのか。
それは、他人と比べるのではなく自分独自のゴールを作るということです。

ダンマパダ経典にこんな一説があります。
「太陽は昼にかがやき、月は夜に照し。
ダンマパダ経典より
武士は鎧を着てかがやき、
バラモンは瞑想に専念してかがやく。
ブッダはつねに威力もって昼夜に輝く。」
意味 太陽には太陽の月には月の輝き方があるように、人それぞれに光り輝く方法がある。
それぞれに合った自身の生かし方があることを、お釈迦さまは教えてくださっています。

人と比べることも時に大切な肥やしとなります。
しかし、それだけで全ての価値を決めるのではなく自分の輝き方、目指すところはなにか「自分自身のゴールに向かう」ことを価値にして生きていくことができれば、軸を他人ではなく自分にすることができるのではないでしょうか。
太陽は昼にかがやき、月は夜に照し。 武士は鎧を着てかがやき、バラモンは瞑想に専念してかがやく。 ブッダはつねに威力もって昼夜に輝く。
この言葉、ぜひ参考にしてください。

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